“山から産する石のタマを玉といい、海から産する貝のタマを珠という。
玉のような男の子という形容詞はあるけども、かならずしも玉が男性で、珠が女性と決まったものではあるまい。”

 澁澤龍彦『ねむり姫』より


“じゅ‐ず【数珠】
仏・菩薩を礼拝するときに手に掛ける仏具で、小さい玉をつないだ輪。玉の数は通常108個あり、百八煩悩を除くためといわれる。また、宗派によって数を54や27などに減らしたものもある。念珠。ずず。 “

 『大辞泉』より

仏教の経典である無量寿経ではその材質に『金、銀、瑠璃、玻璃、シャコ、珊瑚、瑪瑙』が良いとされていたようで、特に”珠”としての材質に拘った様子は窺えない。
真珠や珊瑚が適した材質ではないのは、そう考えるまでも無いだろうが。
なんでも、念仏の局所において繰り返す回数を数えるのに用いるんだとか。(※宗派によります)


“しゅ‐ざん【珠算】
そろばんで行う計算。たまざん。 “

 『大辞泉』より

(現存する)世界最古のそろばんはギリシャで発見された紀元前300年頃のもの。
もっとも石盤に小石を載せて行う類いであって、日本のそれとは起源が異なるようだ。
そろばんそれ自体の起源を探るではなく、語の起源としての中国のそれを探ってみても、使われる材質は主に硬質な木。石(玉?)であり、珠が用いられる様子は見られない。
数珠と同じく、形体としての”タマ”であるようだ。


“しゅ‐ぎょく【珠玉】
美しいもの、りっぱなもののたとえ。特に、詩文などのすぐれたものを賞していう。「―の短編」 “

 『大辞泉』より

澁澤のねむり姫が珠玉の短編である。 とは言わないが、
私は結構好きです。


ちなみに、のび太のお母さんは野比玉子。
女性です。